膝や腰など、関節の痛みに悩まれている方、多いですね。
合わせて、膝や腰などの関節痛に「グルコサミン」や「コンドロイチン」が配合されたサプリメントの宣伝も多いですね。
今月は、お客様から時々質問があるので、このことについて書いていきます。
サプリメントを飲み始めてから痛みが軽減した、改善したという声を聞いたり文字を見たりすると、え?ホンマ?、期待して買ってみようと購買欲をかきたてられてしまうことがあります。
膝や腰の痛みは気になるけど、「通院するのが面倒…」「人工関節の手術は避けたい…」そんな気持ちもあって毎日欠かさず飲み続けている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
薬局や通販サイトで手軽に購入できるサプリメントですが、気になるのは本当に効果があるのかですよね?
グルコサミン、コンドロイチンは、からだのあらゆる部分に存在していて、細胞同士をつなぎとめたり、水分を保持する性質があります。
グルコサミンは、軟骨、爪や皮膚といった所に存在しています。
コンドロイチンは軟骨の構成成分としてクッションの役割をしていて骨と骨が接触しないように保護しています。
ヒトのからだは、年齢を重ねるにつれて少しずつ衰えていきます。
グルコサミンやコンドロイチンといった体内で作られる成分も加齢と共に生産率は減少し、関節内の柔軟性や弾力性が少しずつ失われていきます。
関節を構成する成分が減ってしまい、関節を支える筋力も低下してしまうことで、関節の軟骨同士がぶつかり擦れあってしまうために軟骨がすり減り、神経を通じて痛みが出てしまいます。
じゃあ、すり減ってしまった軟骨は、グルコサミンやコンドロイチンのサプリメントを経口で補給することで、膝などの関節痛は改善できるのかというと、痛みが軽減したという声もあれば、何も変わらなかったという声もあります。
飲むだけで関節軟骨が再生されて痛みが消える、手軽に実現できるなら言うことなしですよね。
実際に、サプリメントの効果があるのかどうかを研究した論文もたくさん発表されているようです。
その結論としては、効果がほとんどない、あるいはまったくないといわれています。
有効成分が入っていない偽薬を「効果がある」と信じて飲むことで高い効果を示すこともありますが、それは思い込みによる心理的な働き(プラシーボ効果)で症状が改善された数少ないケースです。
関節軟骨に効くサプリメントを信じて飲まれている方がおられたら、こんな記事を書いてしまってすみません!m(_ _)m
グルコサミンやコンドロイチンは、からだの軟骨成分に存在していますが、サプリメントで補っても関節の軟骨に届く可能性は低く、実際に痛みに効くとは言い切れないのが実情です。
サプリメントを飲んで症状が良くなった、改善されたのなら、その方にとって満足のいく効果が得られたのであれば良いサプリメントかもしれません。
しかし、効いているのかどうかわからない、効果が感じられない方には、期待感だけで買うのはもったいないものとなってしまいます。
テレビやネット、雑誌広告の情報を鵜呑みにして、大きな期待をされるのを避けていただければと思います。
今月も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。