朝起きたときに首や肩に痛みを感じたこと、一度は経験されたことありませんか?
そうです。寝違えです。
あの痛み、たまりませんよね。
思うように動かせないので、え〜マジかぁ〜(>_<)
ってなりますよね。
今月は「寝違え」の原因と対処法をご紹介します。
「寝違え」は首の周囲の筋肉、腱、筋膜などの急性炎症です。
寝違えが起きる原因は、睡眠時の姿勢が多いですが、からだに合わない寝具も影響しています。
通常、寝ているときの体勢が苦しくなると、無意識に寝返りを打って、首に負担がかからない体勢になろうとします。しかし、泥酔したときや体調によって寝返りをほとんど打てない環境だと、長い時間、首まわりに負担がかかり続けてしまいます。そうなると、首の筋肉が部分的に阻血状態となり、筋肉も凝り固まりやすくなってしまいます。この寝ている姿勢が睡眠中に作られる寝違いの原因です。そして、その状態で目覚まし時計が鳴り、起床しようと頭や首を動かした瞬間に「痛っ!」と感じたときには、わかりやすく言うと軽度の肉離れが起きてしまい筋肉などの急性炎症が発生してしまうのです。
寝違えた直後にするべきことは?
朝起きて「寝違えた!」と思ったら、とにかく痛みが出ない楽な姿勢から首を動かさないことです。
そして、冷やすのか?温めるのか?
炎症が起きている状態なので保冷剤などをタオルで巻いて痛みのある場所に当てて冷やしてください。
2日ほどで痛みが引いてきたら、今度は冷やしすぎないようにして、今度は温めるようにしてください。
また、消炎鎮痛成分が入っている冷湿布を患部に貼るのもおすすめです。ただし、1日中貼りっぱなしは避けてください。
仕事などで貼替えるタイミングがなかなかないと思うので、朝貼ったら昼前ぐらいに剥がして、皮フを少し休ませて、お昼休みが終わる前くらいに再度貼るようにして、仕事が終わったら剥がして皮フを休ませるをくり返してください。
良かれと思ってやったことが逆効果になってしまうこともあります。
やってしまいがちなマッサージやストレッチです。
痛みの動作確認をしようと頭を前後左右に倒したり、早く治そうと自己流のマッサージは悪化させる原因になるので、自分でほぐすのはNGです。
ストレッチも痛みが広がってしまい、治りが悪くなってしまうのでNGです。
また、炎症なので患部を冷やすのは良いことですが、氷のうや保冷剤などで長時間冷やしっぱなしはおすすめできません。
アイシングで一時的に鎮痛効果が得られますが、一方で筋肉の血流が悪化してしまうので、損傷部位の回復が遅くなる可能性もあります。
なので、冷やす時間は約15分くらいを目安にしてください。ただし、15分経っていなくても触っている感覚がなくなってきたらいったん患部から離して、感覚が戻ってきたら再び冷やすということを交互に行うと良いでしょう。アイシングは、やればやるだけ効果がでるわけではありませんし、長時間のアイシングは低温やけどを引き起こす場合もあるので気をつけてください。
反対に、炎症を起こした直後に温めるのは良くありません。患部には熱を持っているため、温めると炎症を助長させてしまうおそれがあります。
温湿布やカイロを使って温めるのはもちろん、湯船につかるのも避けたほうがいいです。できれば当日は、シャワー程度にしておくほうが良いです。
寝違えは凝りではなく急性炎症が起きているので、寝違えた直後は一時的に冷やすのはOKですが、長期的に冷やすのはNGです。
温めるのは、痛みが治まるまではNGと覚えてください。
早く治すためには?
寝違えた直後から、とにかく首の安静を!
痛いと感じる動作は避けてください。
傷ついた組織を修復するためには「安静」が、これ以上ない治療と言えます。
痛みが落ち着いてきたら、血流を良くして回復を促しましょう。
血流改善には、温める、ストレッチをする、マッサージをするなどいろいろな方法があります。
こんなときはどうすれば良い?
▶首の痛みが強いとき
仕事が休みの場合なら、タオルやマフラーを息が苦しくなるほど首にきつく巻かないようにしてグルグル巻くと、アゴを安定させることができるので楽になりますよ。
むちうちで首にコルセットを巻いているような状態ですね。
仕事がある場合は、前述したように首をなるべく安静にして、冷湿布を貼るのがベストかと思います。
▶病院には行ったほうが良い?
極端な話、寝違えは放っておいてもいずれ治ります。ただ、頻繁に寝違えを起こしているようであれば、専門医を受診して検査を受けることをおすすめします。
首の骨が本来の位置からずれて、首周りの筋肉を日常的に圧迫している可能性もあるからです。
寝違いを予防するには?
寝違いの原因は睡眠中に作られる姿勢です。つまり、就寝中の環境改善が必要になってきます。
1.適度に寝返りが打てるよう、寝具を整える
就寝時の姿勢と起床時の姿勢があまり変わらない方、就寝中に姿勢があまり変わらない寝相の良い方は、寝違いを起こしやすい可能性が高く、筋肉が凝り固まりやすいです。
なので、自然な寝返りを打てるように就寝環境を改善します。低反発や柔らかい素材のマットレスだと、からだが沈み込むため寝返りが打ちにくくなってしまいます。寝返りが打ちやすいマットレスは、硬めのものがおすすめです。
2.首に負担がかからない高さの枕を使う
あまり寝返りを打たない人でも、枕の位置を正しくセッティングするだけで寝違えのリスクは随分減ります。
3.寒い部屋で寝るのは避ける
寒い部屋で寝ると、血流の悪化、筋肉が硬くなってしまいます。冬場はもちろん、夏場もクーラーで冷やしすぎないように気をつけてください。
4.泥酔状態、過度に疲れた状態で寝る場合はミネラルの摂取を!
お酒を飲んだ後は寝違えが起こりやすいです。その理由は、筋肉内の血流が低下しやすくなることと、酔っていると感覚が鈍くなるため、寝返りの回数が減ってしまうからです。
また、過度に疲れているときも、お酒を飲んだときと同じことが起きやすくなります。飲酒後やいつもより疲れているときは、寝る前に経口補水液などでミネラルを補給することをおすすめします。ミネラルの摂取は血流の低下を防ぎ、寝違えの予防になるからです。
今月も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。