こんばんは!
朝晩の冷え込みが少しずつ増してきましたね。
そして、食欲の秋ですね。くれぐれも食べ過ぎには気をつけて下さいね!
今日は、出張施術に伺うと高齢のお客様からよく質問されるカルシウムの話をしていきます。
高齢になってくると骨粗鬆症の方が非常に多く、カルシウムの摂取について質問されることが多いです。
日本人のカルシウム摂取量は世界的に見ても非常に不足していて飢餓状態です。糖質や脂質は取り過ぎているんですけどね。
カルシウムのとり方が少なくても、血液中のカルシウムは必ず一定に保つ必要があります。
なぜかというと、血液中のカルシウムが低下すると心臓の動きが悪くなり、脳の働きにも支障がでて、生命の危険が生じるからです。
このため、血液中のカルシウムが少しでも低下すると副甲状腺ホルモンの分泌が増え、骨からカルシウムを取り出して血液中のカルシウムを一定に保とうとするので、骨に蓄えられていたカルシウムはだんだん減少し骨粗鬆症になってしまいます。
カルシウムが不足する大きな原因の一つは、吸収率の低さにあります。
カルシウムをいかに上手に摂るかが不足解消の一歩になるのですが、その吸収率は10〜50%ほどで決して高いものではありません。
また、カルシウムは栄養のバランスによっては吸収を阻害してしまう恐れがあります。
その阻害してしまう栄養素の一つがミネラルの一種「リン」です。
リンはエネルギー産生やDNAの構成成分の一つとして生きていく上で欠かせない栄養素です。
カルシウムとリンは1:1または1:2のバランスを保つことで効率よく働くことができます。
しかし、リンを取り過ぎてしまうとカルシウムの吸収を阻害してしまいます。
リンは多くの食品に含まれているため、普通の食事をしていれば不足することはありません。
しかし、リンは食品添加物として使われる事が多いため、インスタント食品、スナック菓子など加工食品を食べる機会が多い方は取り過ぎに注意が必要です。
毎日の食事でカルシウムを含む食品を積極的に摂り入れることはもちろんのこと、吸収率を良くしてくれる栄養素を一緒に摂るようにすることが大切です。
その栄養素というのが、豆類、魚介類や海藻類に多く含まれているマグネシウム、キノコ類やレバー、青魚、卵に含まれているビタミンD、肉類、魚、卵に含まれている亜鉛などを摂ることで吸収を助けてくれます。
カルシウムが不足していると、骨粗鬆症の他に高血圧、動脈硬化、糖尿病、アルツハイマー病、変形性関節症などの生活習慣病にもかかりやすくなってしまいます。
厚生労働省では、カルシウム摂取量の上限を2300ミリグラムとしていて、牛乳約2リットル分です。結構大変な量だと思います。
カルシウム摂取といえば牛乳を思いつきますが、牛乳嫌いな子どもや乳製品アレルギーを持っている、牛乳を飲むとお腹がゴロゴロするといったことからカルシウムが摂りにくい方もいるので、個人的な意見ですが植物性である豆乳をおすすめします。
それから、ワーファリン(血液抗凝固剤)を服用されている方は、納豆との組み合わせが悪いので注意して下さい。
納豆に含まれているビタミンKがワーファリンの効用を弱めてしまい、その結果血管が詰まって血栓症を発症し、最悪の場合、脳梗塞、心筋梗塞を起こしてしまうので主治医や薬剤師の指示に従ってくださいね。